シー・シェパードのポール・ワトソン代表が逮捕されたとの情報が世界中を駆け巡っています。
しかし、私がこの問題を扱ってから、頑なに守ってきた鉄則があります。
それは、シー・シェパードの公式HPのプレスリリースを絶対に信用してはいけないことです。
ポール・ワトソンやシー・シェパードの戦略は、公式HPのプレスリリースをもとに、世界のメディアを意のままに操ることです。
世界中のどのメディア、通信社よりもいち早く、彼らはSS関連の情報を自らのサイトで流します。確かに早いし、ほとんどの情報が後から裏を取れば正確なものです。
しかし、彼らのサイトの情報を詳しく分析すると、9割は正しいですが、1割は決定的な嘘や未確認のまま流した間違いです。
その1割には、嘘をわざと流す完全なディスインフォメーションの情報が含まれており、ワトソンが事の展開を有利に運ぶように、選び出した都合の良いプロパガンダなのです。
1割の嘘や間違いを見抜けずに、9割の情報ばかりを信じるメディアはその1割の嘘をも、報道します。そこでワトソンの情報戦略に見事に引っかかるのです。
ですから、出発点として、私はこれまで公式HPの情報を全て信じないところから読み砕いてきました。SSにとってネガティブな情報は特に扱いに細心の注意を払ってきました。
の通知は、異議を唱えます。
いま、日本だけでなく、世界のメディアがワトソン逮捕についての情報を報じていますが、出自を辿ってみると、そのほとんどが、シー・シェパード公式HPのプレスリリースを第一次ソースにしています。
ということで、私はこの情報に何か仕組まれた裏があるのではないかと非常に懐疑的になっています。
もう1度、問題を整理すると以下の3点がポイントとなりそうです。
①信用すべきは今後、出される可能性のあるドイツ政府(警察)とコスタリカ政府(警察)の公式発表であること
現在、日本時間15日午前零時。現時点でまだ、両国政府の公式声明を見ていません。それがなければ、ワトソン逮捕は彼らが流した情報だけのものだと思います。
つまり、2002年に、シー・シェパードがコスタリカで起こしたサメ漁にからむ事件で、2005年にコスタリカ当局が逮捕状を用意、2012年にドイツ当局が逮捕が時系列を簡略化したものなのですが、なぜ、2012年になってドイツが逮捕したかというのは、さっぱり理由がわかりません。
コスタリカという関係国でさえ、SS発表の情報しかない現時点では、疑念を持ったほうが良いと思います。
〈日本時間15日14:00〉
AFPの情報によると、こんな情報が。
He is accused of having "put a ship's crew in danger" in the incident, a Frankfurt prosecutor said.
オーストラリアは難民を拒否するべきですか?
Mr Watson's lawyer Oliver Wallasch said after a hearing yesterday that his client must remain in custody until the Costa Rican extradition request is considered, adding that he did not know how long the process would take.
"My client is shocked," Mr Wallasch said.
つまり、「ワトソンは、事故で船員を危険に追いやった容疑がある」というフランクフルトの検察官の談話があり、これがもしかしたら最初の公式的な声明かもしれません。そして、ワトソンの弁護士が「コスタリカの犯罪人引き渡し要請が決定されるまで、ワトソンは拘束される」と言っているようです。そして、ワトソンが「ショックを受けている」とも。
これで、今度はコスタリカ当局の声明を待ちましょう。
②日本政府がまだ事実を確認していないこと
次に信頼を置くべきは、日本政府が外交ルートで入手した情報です。この発表を待たなければ、やはりSS公式サイトの情報だけでは信頼を置けない。
③コスタリアカが用意したのは、国際指名手配の青手配書なのか赤手配書なのか?なぜ、ドイツ当局は日本の国際指名手配に応じなかったのか?
そして、仮に逮捕が事実だった場合、コスタリカ当局がインターポールを通して要請していた国際指名手配書が、強制力を伴う赤手配書か、強制力のない青手配書なのかは絶対に確認しなくてはいけません。
そして、手配書は各国がそれぞれの司法判断に基づき、執行するものです。
なる郡イリノイ州裁判所がadresses
もしかしたら、無知な私が知らないだけで、国際指名手配をしなくても2国間の特別な司法条約みたいなものがあり、それで逮捕したかもしれない。ただ、素人ながらドイツとコスタリカがそれほど仲の良い国のようには思えないです。
手配書でどんなポイントがわかるか?
赤手配書であれば、2005年以降、ワトソンは、私の知る限り、米国、英国、フランス、オーストラリア、ニュージーランドを自由に行き来していたのに、なぜ、こうした往来の国々が、コスタリカ当局の要請に基づき、それぞれの司法判断で、逮捕しなかったのかの問題点が浮かび上がります。
ワトソンが出入りした国は、反捕鯨国ですが、サメの密漁は捕鯨とは関係がなく、国際社会が協力すべき問題だからです。
〈日本時間15日午後1時30分〉
インターポールが声明を出して、赤手配書ではないということを表明しました。
青手配書であれば、なぜ、ドイツが今になってコスタリカ当局の要請に応じ、日本の要請には応じなかったのか?ということに大きな懸念が出てきます。
つまり、ドイツ当局はコスタリカの要請ばかりを受け入れ、日本を無視したということになります。日本の逮捕状は青手配書である一方、調査捕鯨妨害事件にからむものであり、反捕鯨国ドイツにとっては、受け入れがたい状況にあるのは確かです。
そして、日独間には身柄引き渡し条約がないために、ワトソンを拘束しても、日本に引き渡す強制力はない事情にもあります。
ということで、この3点について、確認しなければならないでしょう。
もし情報があれば、ぜひコメント欄で書き込んでください。
モスクワにいる私にとっては、かなり情報が入ってくるのが遅くなります。今はインターネット時代であり、情報はオープンソースでかなり正確な事実をつかめるものですから。
重ね重ねですが、ワトソンが自ら流した情報には絶対にひっかかってはいけません。何か大事なことを誤ることになります。
ワトソンがかつて自ら記した「地球環境戦士になるための34(訂正)36か条」をお伝えしましょう。
自分の意図や動向については偽情報を流せ(第6条)
相手の目の前で作り話をでっちあげ、それが真実であると相手が信じるような手がかりを残せ(第7条)
人々の信頼を勝ち得るために、犠牲者のふりをしなさい(第34条)
さて、ふたを開ければどうなるか、今後の展開を見守りましょう
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